コンピュータ囲碁について・その9「第4局、待望の初勝利!」

圧倒的な強さを見せ付けたアルファ碁。
しかし、弱点はありました。

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途中までは全く李九段らしからぬ碁でした。
白22まで十分の布石ですが、黒23への対応からおかしくなります。
黒39まで、すっかり押さえつけられてしまいました。
さらに右辺の白52も信じられない対応。
李九段ならずとも切りたいところなのですが・・・。
結果、中央を丸呑みされては敗色濃厚となりました。
しかしここから奇跡が起こります。
白72の味付けから白78の割り込み!
誰も気付かないような妙手でした。
この一手で急に難解な局面になりましたが、正しく対応していれば黒はリードを保てていたはずです。
しかし、ここからアルファ碁は信じられない乱れ方をします。
まず、大事な黒79の手を間違えてしまいました。
これで白は逆転に成功しました。
それだけならまだ勝負は決まっていないのですが、そこから悪手のオンパレード。
あっという間に白勝ちが決まりました。
まるで白78によって、動揺したかのようです。
他の対局の正確さから考えれば恐らく稀なケースだとは思いますが、大きな弱点であることは疑いのないところです。
意図的にそういう局面に導けるかどうかによって、今後の対アルファ碁での勝率が変わってくるでしょう。
ともあれ、1勝返したことで次もひょっとしたら、という期待が生まれました。

2016年03月25日