コンピュータ囲碁について・その3「隣の世界で異変が・・・」

元々ある程度強かったコンピュータ将棋。
コンピュータの進歩と共に爆発的に棋力を上昇させ、とうとうプロ級になってしまいました。
2010年、清水市代女流2冠に勝利。
2012年、米長邦雄永世棋聖(2003年引退)に勝利。
そして2013年、プロ棋士5人との団体戦(第2回将棋電王戦)で3勝1敗1引き分けで勝利。
名実共に人間を凌駕してしまいました。
種目は違えど将棋界と囲碁界は兄弟のようなもの。
将棋棋士の苦悩は容易に想像できました。

ただ、この時点では囲碁界にその時代が来るのはまだまだ先だと思っていました。
2010年、「ERICA」とプロ棋士藤沢里菜初段(12歳)が6子で対局、藤沢初段が勝利。
2012年、「Zen」が武宮正樹九段に5子と4子で2連勝。
2013年、「Zen」が 二十四世本因坊秀芳に4子で負け。
2014年、「Crazy Stone」が依田紀基九段に4子で勝ち、「Zen」は負けて合わせて1勝1敗。
2015年、「Dolbaram」が二十五世本因坊治勲に4子で勝ち。「Crazy Stone」は3子で挑み、負け。
「モンテカルロ法」により、確かにコンピュータ囲碁は大幅に進歩しました。
しかし2012年から2015年にかけては明らかに停滞しており、現在の技術の限界を感じさせました。
1、コンピュータの処理速度そのものをとてつもなく進化させる
2、革新的なプログラムの誕生
人間を超えるにはどちらか、あるいは両方が必要になるのは明らかでした。
私の見積もりはこの時点でも変わらず「50年後」でした。
その理由は、その4にて。

2016年03月24日